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私立高校独自の奨学金について

 

1. 学内奨学金は各学校により内容が異なる

学内奨学金は各学校により内容が異なる 私立高校独自の奨学制度が用意されていることがあります。これは学校が独自に行っているものですから、採用条件や給付額の範囲など、やはり学校によって違いがあります。

申込については、大抵、入学試験の出願と同時に行います。そのうえで、入学試験の成績が条件を満たしたときに採用が決まったり、入試の成績は関係なく選考されたりします。

このように、私立高校独自の奨学金は、その採用条件から給付額まで学校によって違いがありますから、あらかじめ自分が志望する高校がいかなる奨学制度を実施しているのか、調べておくことが必要です。

以下で実際に、有名な各私立高校がいかなる奨学制度を採用しているのかを紹介していきます。

2. 開成高等学校

開成高等学校

(出典:開成高等学校

開成高校は偏差値78の全国的にも有名な私立高校です。平成31年度の進学実績では、東京大学186名、慶應大学43名、早稲田大学25名の進学者を出しています※。

※参考:開成高校 平成31年度進学実績

開成高校で受験の成功者といえるには、やはり東大合格でなければならず、早慶では受験失敗と評価されます(慶應医学部以外)。そのようなレベルの高い高校に受かる学力があるにも関わらず、経済的な理由で進学を断念せざるを得ないのは、とてももったいないことです。

2-1. 道灌山奨学金

道灌山奨学金

(出典:開成高等学校 150年の記憶

そこで開成高校では、学習意欲があるのに経済的問題から開成高校に入れない子を助けるために、同窓会である開成会が出資することで入学金や授業料を助成する制度「道灌山奨学金」を設けています※。

※参考:開成高等学校 開成会道灌山奨学金

開成高校といえば、中高一貫校として有名です。もちろん、高校から入る人も多くいますが、中学から6年間通うのが基本です。

そのため、奨学制度も中高それぞれに定員を設けて実施されています。

中学・高校の各10名が定員です。

かなり少ない人数です。特に開成高校では、国の就学支援金を差し引いた分で、この奨学金を割り当てることを名言しています。

そのため、年収要件との兼ね合いで、まずは就学支援金を申込み、その決定を受けたうえで足りない分を当該道灌山奨学金で補完するような形が良いでしょう。

(1)申請

申請 高校入試の出願時点で、奨学金への申請も行います。申請者が定員の10名を超える場合、抽選で選考がなされます。 この抽選でというのがポイントです。

入試の成績の上位合格者から、あるいは、面談のうえ選考、というのではありません。そのため、運の要素が強い選考方法だといえます。

(2)応募資格
応募資格

(出典:開成高等学校 150年の記憶

応募資格として重要なものは、以下です。

・年間所得218万円以下、または給与収入のみの場合収入額400万円以下の世帯の子弟
・入学試験に合格した際は、必ず開成中学校・高等学校に入学する意思のある者

以上のような年収要件になっていますから、こちらに申し込める世帯であれば当然、国の就学支援金も使えます。

特に2020年4月より就学支援金がパワーアップしますから、それでもなお足りないときに申し込みます。

(3)必要書類

・開成会道灌山奨学金採用候補者申請書
・世帯全員の住民票
・所得に関する証明書類等

以上の書類が必要です。これらを定められた期限(2020年度の場合、1月29日)までに、レターパックライトにて高校へ送付します。

(4)自己負担額

自己負担額 採用されると、入学金や授業料を含めて、高校3年間で2,488,000円の給付を受けられます。注意点としては、これで全ての高校生活費がまかなえるわけではないことです。

3年間合計で40万円程度は、自己負担になります。内訳は、修学旅行費やPTA会費などです。

(5)継続条件

入学後の条件は、基本的に進級できれば満たされます。このように、開成高校の場合、入学試験に受かりさえすれば、後の成績条件はないに等しいのです。普通に進級していれば3年間奨学金を受け続けられます。

(6)日程と受験辞退
日程と受験辞退

(出典:開成高等学校 150年の記憶

2020年度の日程を確認していきます。

出願期間:2019年12月20日~2020年1月28日
奨学金申請締切:2020年1月29日
決定通知発送:2020年1月31日
入学試験:2020年2月10日

このように、出願から間をおかずにすぐに奨学金の決定通知が発送されるのが特徴です。入学試験を受ける前に、奨学金の採用可否が分かるというわけです。

そのため、奨学金に採用されなかったから受験を辞退する、という選択も可能です。このときは、指定の期日までに受験辞退を伝えることで、既に納付した入学検定料が返還されます。


3. ラ・サール高等学校

ラ・サール高等学校

(出典:ラ・サール学園

ラ・サール高校は鹿児島県にある私立高校で、やはりその進学実績の高さから全国的にも知名度が高いです。偏差値は78。2018年度の合格実績では東京大学が42名、早慶はともに30名を超えています※。

※参考:ラ・サール学園 最近五か年の大学合格状況

このラ・サール高校でも、学校独自の奨学金を3種類設置しています※。ポイントとしては、どれも貸与型だということです。

そのため、卒業後、社会人として働きだしてから返還しなければなりません。返還期間は、概ね10~15年に設定されています。

※参考:ラ・サール学園 奨学金について

3-1. ラ・サール学園奨学金

ラ・サール学園 入学式

(出典:ラ・サール学園 入学式

学園協力会によって出資されている奨学金です。貸与額は月2万5000円です。家計状況を重視して採用可否が決定されます。

定員は中学と高校を合わせて35名です。例年4月下旬から5月上旬に募集され、担任の意見を参考に職員会議で最終決定がなされます。

入学前に希望するものではなく、入学後に申請を出します。

3-2. ラ・サール会修道院奨学金

ラ・サール学園 文化祭

(出典:ラ・サール学園 文化祭

ラ・サール会修道士の給料より貸与される奨学金です。月額2万5000円が基本ですが、家計の困窮度など事情を加味して授業料相当額の貸与が認められることもあります。

募集時期は上記奨学金と同じく例年4月下旬から5月上旬です。若干名の採用となります。また、例外的に家計の急変に応じて随時の応募も認められます。

3-3. ラ・サール学園同窓会奨学金

ラ・サール学園 卒業式

(出典:ラ・サール学園 卒業式

ラ・サール学園の卒業生で構成される同窓会の、終身会費から拠出されます。上記2つの奨学金と同じく、貸与月額2万5000円、募集時期は例年4月下旬から5月上旬です。

以上3つの奨学金の申込は、募集時期に説明会が開催され、そこで配布される願書を提出することで行います。経済的に困難な事情や、世帯の収入証明書などを添付して提出します。

4. 慶應義塾高等学校

慶應義塾高等学校

(出典:慶應義塾高等学校

慶應高校は、神奈川県横浜市にあります。卒業生の9割以上が慶應大学へ推薦入学します。2018年度の実績では、卒業生680名のうち669名が推薦を受けています※。偏差値は76です。

※参考:慶應義塾高等学校 慶應義塾大学への推薦と進路

慶應高校では、内部の奨学制度が3つ用意されています。以下に紹介しますが、詳細は公にされていません。

基本的には、HRで担任より伝達がされ、正面玄関横の掲示板で要綱が掲示されます。事務室(庶務)で詳細情報を得られます。

4-1. 3つの学内奨学金

3つの学内奨学金

(出典:慶應義塾高等学校

以下は2018年度の内容です※。3つは全て給付型で、返還の必要はありません。

※参考:慶應義塾高等学校 学費/奨学金について

(1)「小泉信三記念奨学金」

年間授業料(740,000円)の全額または半額が給付されます。募集時期は4月で、2年生以上が対象です(学内進学者は全学年)。

(2)「2000年記念教育基金奨学金」

給付額は半期授業料をベースに決定されます。そのため募集時期も、前期と後期各1回です。対象は全学年です。

(3)「同窓会自宅外通学者奨学金」

給付額は年120,000円です。首都圏外の出身者で、かつ1人暮らしをしている人が対象です。

5. 早稲田大学高等学院

早稲田大学高等学院

(出典:早稲田大学高等学院 施設案内

早稲田大学の附属校で、東京都練馬区にあります。やはり卒業生の9割以上がそのまま早稲田大学へ進学しています。2019年3月卒業生の例でいうと、卒業者487名のうち479名が早稲田へ進んでいます※。偏差値は76です。

※参考:早稲田大学高等学院 進学状況

5-1. 8つの学内奨学金

早稲田大学高等学院は、学内の奨学金制度が非常に充実しています。以下の表のように、学内だけで8種の奨学金が用意されています。

学費・奨学金・就学支援制度

(出典:学費・奨学金・就学支援制度

特筆すべきは、最上段にある2・3年生対象の大隈記念奨学金です。これまで紹介してきた奨学金は、経済的問題を抱えている生徒が対象でした。

しかし、この大隈記念奨学金は家計の困窮度は関係なく、成績のみによって決せられます※。

※参考:「2019 年度大隈記念奨学金」学校別選考方法について

2・3年の4月が募集時期で、自ら申請する必要はありません。それぞれ1・2年次の成績をもとに各学年2名が採用されます。

つまり、成績が学年でトップ2に入っていなければならないわけです。難度が高いですが、他の学内奨学金に比べて給付額が年400,000円と最も高額です。

6. 私立高校独自の奨学金についてまとめ

私立高校独自の奨学金についてまとめ 学内奨学金は、私立高校によって内容や条件、申込方法が異なります。それこそ、入試の前に採用の可否が分かるものもあれば、入学後に申請を出すものまで様々です。

給付額も異なりますし、そもそも給付型ではなく、返還の必要がある貸与型しか用意していない学校もあります。

さらに早稲田高等学院のように、家計に関係なく成績優秀者に給付される奨学金を設置している学校も存在します。

志望校がどのような奨学制度を採用しているのか、その条件に自分が当てはまるのか、それをHPなどであらかじめ調べておくことが大切です。

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